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Q&A
<Q5> アボイドノートについて? その2
MNさん (2002/01/10)
 で、結局13thとb13thはどちらもアボイドと考えた方がよいのですか?それともドリアンなら13thが使え、フリジアンとエオリアンでは13thがアボイドでb13thは使えるのでしょうか?どうもそのへんがよくわからなくて困っています。


<A> 矢萩秀明

 アボイドの考え方には大別して2つの立場があります。ヨーロッパのクラシック音楽に起原を持つモード音楽誕生以前のコード中心の音楽の立場とモード音楽誕生後の音楽の立場です。アボイド以外にもモード音楽誕生以前にはもっと多くの音楽的タブー(禁則)がありました。しかし、時代と共に音楽が発展するにしたがい音楽的タブーは変化してきました。例えば対位法では平行5度は禁止されていますが、ロックのパワーコードは平行5度だらけです。また、ドミナントからサブ・ドミナントへ進行するコード進行は逆進行と言って禁じられましたが、ブルースのサビは逆進行を基本的なフォーマットにしています。今や「ロックやブルースは禁則をおかしているので音楽とは認められない!!」と言うのはナンセンスです。しかし、音楽理論の立場からは、ロック音楽誕生以前と以後とでは違いがあると言えますし、ブルース音楽誕生以前と以後とでは違いがあると言うことができます。これと同じようにアボイドの考え方にも大別して2つの立場があるのです。本にも書いたように本来のモード音楽はそれまでの音楽の作り方と根本的に違います。アボイドについてもかなりラフで自由です。(ほとんどアボイドが無いと言うことです。)ですから、同じ曲でもその解釈によりずいぶん違ってきます。例えば、・m7でもフォークソングや童謡や唱歌のような素朴な音楽性の音楽の・m7とフュージョンやジャズやプログレなどのモーダルな音楽性を持った音楽の・m7とではその扱い方に違いが出てくるのは当然のことです。前者のような音楽の時には・m7でも13thを使わない方が良いでしょう。(ただし絶対ではありません。)逆に、後者ののような音楽の時には・m7で13thを使っても大丈夫でしょう。(ただし絶対ではありません。)このようにその音楽の音楽性や演奏者の立場(もしくはスタイルや芸風)によって判断してください。簡単に言うと、前者の時はマイナーコードに13th系のテンションは使わない、後者の時はドリアン(・m7)なら13thが使え、フリジアン(・m7)とエオリアン(・m7)では13thもb13thもアボイドになると覚えておけば無難です。

 別の判断基準だと、バーチカル(垂直方向、縦方向)に使うかホリゾンタル(水平方向、横方向)に使うかによって使い分けると言うのもあります。バーチカル(垂直方向、縦方向)に使うと言うのは、コード・ボイシングに使うと言うことで、トップや内声にしてハーモナイズすることです。マイナー7thコードに13thを使うと7thの音と半音でぶつかってしまいます。また、3rdの音と13thの音でトライトーンを形成してしまい、次に来ることの多いドミナント・コードのサウンドに聞こえてしまうために本来のマイナー7thコードの響きを壊してしまうことになります。また、b13thをボイシングすると、やはりマイナー7thコードとは違う別のコードに聴こえてしまいます。ホリゾンタル(水平方向、横方向)に使うと言うのは、メロディー・ラインやソロ・ラインやオブリのラインなどに使うことで、この場合、ドリアン(・m7)なら13thが使え、フリジアン(・m7)とエオリアン(・m7)では13thはダメでb13thならOKと言うことになります。ただし、この場合でも13th系の音にはあまり大きな音価(簡単に言うと長さ)を与えないように注意し、テンション・リゾルブで解決するようにすることを勧めます。


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