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Q&A
<Q18> スタジオミュージシャンにとっての読譜力の必要性(スタジオミュージシャンと譜面の具体的なかかわり方)について教えてください。
お尋ね者さん (2003/03/01)
 特に読譜なんですが、ピアノやバイオリン経験がなくエレキギターをはじめた自分は、どうしてもTAB譜だよりになってしまいます。耳コピの場合も譜面を書いたりせず、頭の中でポシションを覚えながらつなげていくかんじです。スタジオミュージシャンになるには、譜面をみて瞬時にそのコードボイッシングどうりに何パターンかを弾き、そこからアンサンブルを考えてアレンジを加えていくという力が基本だと考えていますが、実際スタジオミュージシャンにとっての読譜力の必要性がいまいちしっくりきません。せめてスタジオミュージシャンと譜面の具体的なかかわり方を教えていただければありがたいと思います。


<A> 矢萩秀明

 スタジオミュージシャンにとっての読譜力の必要性(スタジオミュージシャンと譜面の具体的なかかわり方)について。

 スタジオミュージシャン(以下、ミュージシャン)にとっての読譜力の必要性は?と言うことですが、この質問自体がナンセンスであると言うくらい必要です。

 仕事の内容によってどの程度音符が書かれるかは違います。CDなどの歌のオケ(伴奏)の録音の時はたいてい「Master Rhythm」と呼ばれるコードチェンジと進行順、リズム隊のパターンや決めなどが書かれた譜面を全員が使用して行われます。この時、ギター・パートはあまり指定が無い事が多く、ミュージシャンのアイデアやアレンジ能力が問われます。

 基本的には、ベーシックなリズム・パートを録り、必要があれば別のパートをダビングして重ねていきます。これはミュージシャンのアイデアによることもあれば、アレンジャーの指示によることもあります。

 劇伴やアレンジが初めにきっちりできている録音の時には、「パート譜」と呼ばれる楽器ごとに書かれた譜面を使います。これは曲によって、リズム譜だけだったり、すべて音符で指定されていたり、それらの組み合わせだったり様々です。

 もう一つ、過酷なのがカラオケの録音です。私は第一興商のレーザーカラオケの仕事を5〜6年やりましたが、オリジナルのCDの演奏を完全コピーして再現しなければならないので、音符で真っ黒な譜面を弾かされました。曲によっては1曲に何パートもギターが入っていることもあって、8〜10時間ぶっ続けで演奏し、4〜5曲を完パケにすると言う過酷な仕事でした。年間で100曲以上録音するのですよ。

 キャリナビのサイトにある私の紹介記事の中でもスタジオ・ミュージシャンの読譜力にまつわるエピソードが紹介されていますから、そちらも参考にしてください。ただ、プロが譜面を読むと言うのは単に書かれた音符を弾いたり書かれたコード・ネームのコードを弾くと言うような次元ではないのです。譜面に書かれていない事まで深読みするのです。

 たとえばコード一つ弾くにしても、何の音をトップにしたボイシングがいいか?どんなタイプのコードがいいか?音域は?音の厚さは?音色は?リズムは?強弱は?コードの機能は?代理コードは?テンションは?アボイドは?今はどんな場面なのか?など色々なことを譜面から読み取るのです。

 エンジニアやアレンジャー、ミュージシャン同士の会話も「Aのセクションの4小節目の3拍目裏のGの音をGisにしてください」などというように譜面を使ってされますから、スタジオの仕事において読譜力は絶対に必要です。


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