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Q&A
<Q47> アコギの選び方は?
Yさん (2008/7/22)
 質問があります。初めてアコギを買おうと思ってるんですが、先生のお勧めはありますか?
こないだ一人で見に行ったんですが、どれがいいか分からなかったです。
予算は50万以内で考えています。
エレアコの場合、生鳴りはあまり気にしなくてもいいんですか?

<A> 矢萩秀明

 50万円以内でアコギを買う?!
買うのは自由ですが、そんな高価なアコギを買う理由があるのですか?
プロでレコーディングやステージで使うならまだ話はわかりますが。しかも初めて買うアコギですよね?
高くてもせいぜい10万円台でいいと思います。

タコマ、マーチン、ギブソン、タカミネ、ヤマハ、ギルド、オベーション、ヤイリ、テイラー、などいいメーカーは色々ありますが、アコギは一本一本違うと思った方がいいです。

特にエレアコの場合、価格の安いものでもけっこう良い場合がありますからあまり値段やメーカー(ブランド)を信じ過ぎないことです。

エレアコの場合は生音が鳴り過ぎるとハウリングを起こす可能性があるので注意。

一般的なアコギの選び方を思いつくままに書いてみます。

1、全体的に軽いギターを選ぶ。
良いギターはトップが薄く、木が渇いているので全体的に軽いのです。塗装も薄い方がいいのです。 エレアコはトップの鳴りをある程度押さえるため厚めの塗装になっています。
この時、必ずトップを注意深くチェックしてください。トップ板のブリッジの下あたりを手で触ってみて、盛り上がっているものはトップが変形してしまっていますのでやめましょう。ギターを保管する時、弦を張りっぱなしにしておくと、その張力は、ギターのトップを持ち上げてしまうほどの力があるのです。

2、ネックを握ってみて違和感を感じないこと。
好き嫌いに1番影響するところです。
三角ネックや丸いネック、それに太さなど、好みに合うかどうかをチェックしましょう。
またこの時、ネックの縁を手で触れてみてギザギザでないかどうかをチェックしよう。フレットの端のヤスリの処理が悪いとポジション移動するたびに手が痛くていやになるでしょう。中古の場合、ボディの多少の傷はしょうがないものの、ネックに傷があるものはやめましょう。

3、ネックが反っていないかどうか。
ネックの反りは後で直せるけれど始めから反っている場合は楽器店のギターの保管状態が悪いことが考えられるので要注意。

4、ボディのサイズをチェック
ギターのサイズにはジャンボ・ボディ、ドレッド・ノート・サイズ、フォーク・サイズ、スモール・サイズなどがある。
自分の身体の大きさを考慮して無理のないサイズのギターを選ぶこと。音が大きいからといって無理をしてジャンボ・サイズのギターを買ってしまうと後々弾きにくくて後悔することになるだろう。

5、ビビりや音のつまりがないこと。
各弦の全フレットを弾いてみて「びびり」や「つまり(音が伸びないこと)」がないことを確認する。開放弦のチェックも忘れないこと。「つまり」や「びびり」があったら買わないか、それらの症状をリペアしてもらってから買うこと。

6、オクターブやチューニングが合うこと。
もし古い弦が張ってあるとチェックできないのでやめるか、新品の弦を張ってチューナーなどで確かめること。チューナーで開放弦を合わせるだけではダメ。複数の方法を使って完璧にチューニングしてから色々なポジションのピッチをチューナーで確かめること。

7、何と言っても音が好きなこと。

8、プリアンプのノイズをチェックする。
エレアコをシールド・コードでアコギ・アンブやPAにつないでノイズの量をチェックすること。特に演奏はしないでプリアンプ・システムがどれくらいのノイズを出しているかを聞く。ゼロと言うことはありえないができるだけノイズが目立たないものを選ぶ。
この時アコギ・アンブ自体がノイズを出しているとチェックにならないので注意。プリアンプ・システムが解りやすく操作しやすいこと。

9、ピック・アップのシステムをチェック
ピエゾ・ピックアップだけなのかコンタクト・マイクも仕込んであるのかによってサウンドがかなり違います。
ピエゾは輪郭のはっきりしたサウンドですが余韻や空気感は無く、場合によっては耳には聞こえない振動まで音として拾って再生してしまいます。つまりあまり必要ない周波数帯域まで再生してしまうのです。
これに対してマイクが仕込んである場合は、空気感や余韻があってより自然な響き、低音の豊かな音になりやすいのですがそれだけハウリングを起こしやすくなります。
たいていピエゾとマイクのバランスがとれるようになっていますが初心者にはかえって難しいでしょう。ピエゾだけのものが初心者には無難です。
また、高額の後付けピエゾ・ピックアップで音の立ち上がりや輪郭、バランス、音質など格段に素晴らしいピックアップもありますが、はっきり、くっきり聞こえ過ぎてテクニックが無いとかえって粗が目立つので自分の力量に合わせて選びましょう。

10、ペグや弦高のチェック。
ペグがスムースに動くかどうかチェックしてみる。堅すぎるものや遊びが多いものはやめよう。また柔らか過ぎてチューニングが戻ってしまうものは問題外。
新品のギターの場合、ナットやブリッジは多少高めになっているので、弦高がやや高めです。アコギの場合、あまり弦高が低く過ぎると弦がビビったりノイズが出やすくなります。やや高めでも問題ありませんが、どうしても気になる場合は後でリペアに出して調整してもらいましょう。

11、ネックのねじれがないことを確認すること。
ネックの反りは直せるがねじれを直すのは大変なこと。絶対に買わないこと。

12、いろいろな弾き方で試してみること。
ストローク、アルペジオ、シングル・ノートなどいろいろな弾き方で試してみてどの弾き方でも弾きやすいかどうかをチェックする。
ピックだけでなく指でも弾いてみること。各弦の間隔が均等でない場合があるので注意。

13、本当に良いギターは他とはまったく違う
鳴りの良いギターはコードを弾いた時、ネックやボディから振動が伝わり、倍音がフワーっと出て包まれるように感じる。それは並のギターとは明らかに違うものです。「うーん、どうかな?」と悩むようならそれはたいしたギターではありません。


さて、ここに紹介したポイントは私が実際にチェックするポイントです。
私は以前マーチンのアコギを買おうとしてここに紹介した方法でチェックしたらそのお店にはOKの出せるギターがなくて、さらに片っ端からチェックしました。
手に取って「重い! 駄目! 次!」、ネックを見て「反ってる! 駄目! 次!」という感じです。
お店から見ればそうとう嫌な客だったと思いますが、こちらも本気で良いアコギを探していたので諦めずに続けました。

そしてついに出会ったのです!
そのギターは他のギターとはまるで違っていました。
コードを弾くと豊かな倍音に包まれました。
とても軽く、ネックもしっくりきて、全体が振動していました。
すぐに「これだ!」と直感しました。

結局、買ったそのギターは初めは候補にも挙っていなかった「ギルド」でした。17万円くらいでした。
もっと高いギターもありましたが、全部NGでした。
ずっと安いこのギターの方が断然良かったのです。

もし、チェックの仕方が分からなかったら誰かアコギに詳しい人に一緒に行ってもらってじっくりチェックして買う事です。
高い買い物をするなら1度だけでなく何度も足を運んでじっくりチェックしてください。焦って買わないことです。

では、素晴らしいアコギに出会えることを祈っています。

矢萩秀明
 

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