G-Works プロ養成ギター教室 http://www.g-works.gr.jp/
お問い合わせはこちら
info@g-works.gr.jp
Q&A
<Q58> 練習のポイントを教えてください。
Hさん (2014/4/6)
 会社員です。大学時代からの友人とバンドを組んでいますが、仕事が忙しくなかなか練習の時間が取れません。練習の効率を上げるために練習のポイントを教えてください。

<A> 矢萩秀明

Hさん、ご質問ありがとうございmす。
確かに仕事をしながら練習の時間を取るのはなかなか難しいですね。

時間をかけた割に効果が実感出来ない場合は、練習の仕方が悪いことが多いようです。
その人の練習の様子を観察すると、以下のようなよくない特徴が認められます。


(1)練習する時に、テンポもビートも取らないで練習を始めることです。
つまり、イン・テンポではない状態でずっと練習をしていることになるのです。
弾ける箇所は速く弾き、弾けない箇所は遅くなります。
当然、カウントも撮りません。
弾けていないのに、速いテンポで演奏を繰り返すだけです。
身体でテンポをとっていないので、今、自分が拍の上でどこにいるのか、まったく理解していないことが多いのです。さらに、拍もテンポも認識していないので、自分が何音符を弾いているのかを理解しないで弾いていることが多いのです。

(2)問題点があっても練習方法を工夫しないことです。
演奏に、雑なところや、弾けていないところがあるのに、問題にしていないのです。
例えば、途中に巧く弾けない箇所があっても最初から全体を通して弾くだけで、問題の箇所だけを部分的に練習することがありません。
問題箇所を弾けるようにする為にどうしたら良いのか練習方法を工夫することもありません。
問題のある箇所を部分的に練習したりしないので、いつも最初からでないと判らなくなります。

(3)音を音名で覚えないことです。
だから、いつまでも指板上の音の位置を覚えないのです。

(4)フレーズやメロディを歌わないことです。
(5)音色について無頓着。
(6)音量やダイナミクスに無頓着。
(7)アーティキュレイションに無頓着。
(8)譜面に書き込みをしない。

練習の質が上達のスピードを左右します。
ただ闇雲に繰り返しても上達はしません。
指導者がそばにつきっきりでいるならば、また別ですが、指導者がそばにいてくれる時間は僅かで、多くの時間は自分一人で練習をしなければなりません。
その時には、自分が自分自身の良き指導者に成らなければならいのです。

その為には、どうしたらよいのでしょうか?

まず、自分の演奏を注意深く聴くことです。
レコーディングの仕事に臨んでいるつもりになってください。
あなたは、一人二役をしまければなりません。
あなた自身が演奏者であり、また、ディレクターなのです。
あなたが自分の演奏を自分でジャッジするのです。

リズムやテンポの正確さの判断は、メトロノームに手伝ってもらいましょう。
演奏をフォームの確認などは、鏡やビデオを利用しましょう。
音質やダイナミクスやアーティキュレイションは、録音して聴いてみましょう。

でも、まだこれだけでは十分ではありません。これでは、まだ正確に判断できませうん。

正確な判断を下す為には、判断の基準となるイメージを持たなければなりません。
素晴らしいミュージシャンは、脳内に自分の理想とする演奏のイメージを持っています。
そして、自分の演奏を常にそのイメージと比較して自分自身で自分の演奏をジャッジしながら演奏しているのです。

では、そのイメージをどうやって持てば良いのか?
それは、簡単です。
憧れのギタリストを見つければよいのです。
そして、その人の音色やノリや、ダイナミクスやアーティキュレイションをよく聴き込んでイメージを作るのです。

自分の演奏を注意深く聴いて、理想のイメージと同じかどうか
判断してください。
もし違うのなら、どこがどんな風に違うのかを考えてみましょう。そして、何故違うのか、原因を考えてみましょう。

その時に、先に挙げた、様々な手段を使って、自分をなるべく客観的に観察しましょう。

そして、その結果を基に仮説を立てます。
例えば、右手はうまくいっているが、左手の動きに問題があって、失敗していると仮説を立てたら、左手を動かさないで実験してみます。
その結果が良ければ、確かに、左手に問題があるのでしょう。
では、左手のどこに問題があるのか?
それを、また、観察して探ります。そして、また、その結果を基に仮説を立てて、実験します。
そのようにして、問題点をはっきりとさせます。
問題点が明確になったら、今度は、それを克服する為の練習方法を編み出します。

このようにして、問題のある箇所を一つ一つ克服していきます。

練習とは、こういうものなのです。
できないことをできるようにして、初めて、上手くなるのです。
忍耐と集中力が必要ですが、ギターが本当に好きなら、苦には感じないはずです。

音をよく間違える人や、雑な音を出す人、不要弦のノイズが多い人は、まず、綺麗に音を出す練習が必要です。
テンポは設定せずに、リズムもつけないで、曲の音の順番だけを守って、一音一音をゆっくりと、ていねいに弾けるようにしましょう。不要弦のミュートんどにも気を配って、手順をしっかりと覚えましょう。

それができたら、初めて、十分に遅いテンポを設定して、インテンポで、リズムをつけて弾いてみましょう。
この時にも、自分の耳と想像力を有効に使って、理想のイメージに近づくように工夫するのを忘れないでください。

ゆっくりしたテンポで、正確に、綺麗に、弾けたら、初めてテンポを上げます。

テンポを上げていくと、違った次元の問題にぶつかるはずです。

演奏は指だけでしているわけではありません。
技術、筋力、能力、知識、聴力、視力、反射、予測、反復、記憶、集中力など、たくさんの要素が関連しているのです。
テンポが速くなると、こうした諸要素に、より正確で、より速く、より無駄のない、処理の高度さが求められます。

では、しっかり練習してバンドを楽しんでください。

矢萩秀明

▲戻る
Copyright (C)2001-2005 Hideaki Yahagi. All right reserved.
当ページに掲載されている全ての画像、文章、データの無断転用、転載をお断りします。